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独白置場。

日記と言う名の呟き。

何のことはない呟きと古い文章


よく考えたら容疑者リストなんか作ったって本編進むわけじゃないのにね……とか思って絶望する
とりあえず上げてみたけど、なんかほとんどレギュラー陣だね!必要なかったかな!(
ああ、「各話紹介」のとこです。画面の横幅が狭いと横スクロールが発生しますが気にしないでくださいorz
7話あらすじはまだちょっと落ち着いてないので2章上げてからにします。白髪の人が出てくるのは一体いつになるのか。(白髪いうな

5話も色々悩んだけど結局高校生のみに。現代パート入れるなら9章の人たちも入れなあかん……と思うとキリがないなと。しかしそうすると8割が料理部なんだけど料理部って書くべきなの?とか色々考え出すと止まらなかった(


この前のバトンのせいか何故かSDD熱が出てきて、ふと水面下で書いてた何かの存在を思い出したので、ちょいと投下していきます。別に出す機会ないだろうし。

TFH完結後、十年単位で先の話。登場人物は岩杉姉弟プラスアルファのみ、決して明るくはないので注意
あと、76話書いた少し後ぐらいに勢いで書いたものなので、ちゃんと完結してはいないです。
ほんと私兄弟ネタ好きだな(棒読み) っていう話なのでそれも注意。(

それでもよろしければクリックどうぞー。 -----------------------------

 通い慣れた病室の扉を開ける。一人部屋にしてもらったのは彼が一人になりたかったからと言うよりも、同室になる患者に掛かるストレスを避けるためだと思う。尤も、その真意など訊いたことは無い。
 だいぶ痩せたように見える彼はベッドの上で、枕を背もたれにして何か分厚い原稿らしきもののページをめくっている。無理はするなと医者に言われつつも仕事のために最近買ったらしい老眼鏡を掛けている。扉を開けたまま立ち尽くしていた彼女の姿を捉えるや否や、諒也は少し白いものが混じるようになった髪を揺らして、笑った。
「――姉さん。来てくれたのか」
「……うん。まだ生きてて良かった」
「何、これ読み終わるまでは死ねないよ」
「……そんなに面白いの?」
「クーノが書いてる。――最初に俺に読んで欲しいとか言ってな」
 クーニベルト・ラウエ――彼の幼馴染で、ずっと都内のどこかの大学の文学部で教授をしていた。金髪碧眼のドイツ人だが日本生まれ日本育ちで、専攻も彼と同じ古典文学。だから、国文科の教授だったと聞く。今年定年になったのだったか。
 だがきっと――クーノも、『解っている』のだ。だから、真っ先に、ここへ来た。本になってからでは、遅い。
「そっかー……いいなぁ弟同士は」
 クーノには姉が居て、梨子と彼女も同い年だった。ドイツ生まれの彼女が、梨子たちにドイツ語を教えた張本人だ。通訳をする諒也ほどではないが、梨子も日常会話ぐらいはこなせる。
「エーファはドイツに帰ったんだったか?」
「うん。でもたまに手紙くれるよ」
「ならいいじゃないか」
 彼が苦笑する。釣られて梨子も笑う。
 ひとしきり笑って、静かになる。静かになって、少し、気分が沈んだ。
「……あと……どれくらい、だっけ?」
 そんな事を病人に訊くのは非常識だと解っている。だが、弟は何も動じることなく、答えた。
「最初に言われた期限は過ぎた」
「……そっか、おめでとう。あ、ほら夕紀夜姉さまだってかなり長生きしたんだし、CECSって生命力強い人が多いみたいだから――」
「幸原先生とは違う病気だよ。彼女のは変なときに発作が来なければどうにかなると言ってた」
 せっかくしてやったフォローを無に帰されるというのは、何とも厭な気分である。
「……あんたっていくつになっても可愛げがないわよね……」
「この歳で可愛げがあるほうがおかしいだろうが」
「そういう言い方とか」
 言い返すと、弟はおかしそうに笑い始めた。
「な……何よ」
「いや……あはは、ッ、げほッ、……はぁ……いや、何でも、ない……」

 ――様子がおかしい。

「……諒? 苦しいんならそう――」
「……ッ、ごめ……、」
 そう言いながら、彼の手がナースコールに伸びる。
「あ、謝ってんじゃないわよ病人なんだから……ッ!」
 あぁ、うん、と。
 小さくそう言って、無理やり笑った後、彼の上体が横に倒れる。
 梨子は医者はまだ来ないのかと振り返る。

「……え……?」

 そこに、彼と少し雰囲気の似ている――綺麗な翠色の髪をした、青年が立っていた。

「――こんにちは」
 青年が言う。
「こ……こんにちは?」
「森、羅……?」
「諒! あんた喋ってる場合じゃッ」
「うん、森羅。お久し振りだね。――だいぶ、弱ってるのかな?」
「……えぇ……もうそろそろ、潮時ですかね」
 青年と、倒れたままの弟の間で会話が進む。青年の表情は変わらないが、弟を少し、哀れんでいるように、見えた。
「そうか。――君はこれで、幸せだったのかい? 病に苦しめられた時間を、勿体無いとは思わない?」
「? 後悔してないかって、意味ですか?」
「そうなるね。苦しいなら訊き返さずに一言で答えたほうが良いよ。僕もなるべく答えやすいように訊こう」
「……してませんよ。人間で居なきゃ出来ない事だって、沢山、あるんです――」
 人間で居なきゃ?
 どういう、意味だろう――。
「りょ、諒、……そ、その方は」
「あぁ、自己紹介を忘れていたね。君とは初めて会うんだった。伊織森羅。三宮志月と、血を分けた弟だ」
「……俺の息子って意味じゃないぞ……」
「え――」
 梨子は志月とほとんど会ったことがない。雪子の話が正しければ、三百年の長きを生きる『鬼』なのだそうだが――真偽は良く判らない。
「まぁ、この場で色々言うと修羅場になる。この程度にしておこう。――諒也、僕は君の苦しむ姿を見たくないだけなんだ。変に思わないでくれよ。君が天寿を全うしたら――迎えに、上がるから」
「えぇ……俺にそこまで拒否する権利はありませんね」
 話が全くわからないまま、青年は姿を消し、代わりに医者たちが入ってきた。彼らは青年を見なかったのだろうか? 訳が――分からない。諒也は梨子の知らないことを知っている。だがそれを知ってどうなると言うのだろう。志月の弟だと言うのなら、志月と親しい、否、親子の契りすら交わしている彼らの仲に立ち入れるものではないだろう。


 何とか落ち着いて、病室は再び二人だけの空間になる。彼は原稿を窓際の小机の上に置いて、外した眼鏡をその隣に添えた。
「――姉さん」
 伸びた前髪で顔を隠しながら、彼が呟くように梨子を呼ぶ。
「姉さんに教えたら、きっと姉さんとトリコが苦しむと思って、言わなかった。これからも言わない。だから、誰も責めるな。――未佳子は死ぬほど苦しんだ。子供に刃を突き立てるほど苦しんだ。だから言わない。俺は姉さんに苦しんで欲しくない。トリコは幸せに生きるべきだ」
「……え……?」
 話の意味が判らなかった。
 彼が顔を上げる。曇りのない笑顔だった。
「その代わり、覚えておいてくれ。俺が死んでも泣くな。馬鹿とか言いながら墓石蹴るのとか禁止な。――俺はどこかで生きてるから」
「……はっ……? だ、誰が泣くなんて……ッ」
 動揺している。何を言われたのか、自分が何を言っているのかも、よく判っていない。
「……なぁ、姉さん」
「な、何?」
「色々、ありがとうな。……改めて礼なんか言うの恥ずかしいけど、でも――……言っとかないと、気が済まないから」
「えあ……い、良いのよ。い、今更いきなりお礼なんか言われても、な、何のことだか判らないし」
 こんな悪態しかつけない自分が悔しい。「確かにな」と言って笑っている彼は――『解っている』。梨子も、言葉に出しては言えないが――もしかしたら、と……第六感で、感じている。

 ――ならば受け止めるべきではないのか?

「で、でも……せっかく感謝されてるんだから、ありがたく受け取っておくかな! プレゼントが何も無いのが残念だけど、あんたにそんな甲斐性ないのは判ってるしねッ」
 諒也が唖然としている。仕方ない。梨子がこんなことを言う方が珍しいのだ。
 しばらく固まっていた諒也は、ふと笑みを零したかと思うと、
「それは至りませんで」
 と、冗談のような、だがしっかりとした口調で、答えた。

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なんでか知らないけどCECSは長生きしないよねっていう話。(ちがう)
デレるまでに一生かかるツンデレきょうだいです。

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